【イベントレポート】せとかわデニムサンクスマルシェ(⑧リレーピクニック編)
こんにちは、せとかわデニムプロジェクトのやすかです!前回に引き続き、せとかわデニムプロジェクトのイベントレポートをお届けします。
せとかわデニムプロジェクト最終日は「せとかわデニム⑧(まるはち)リレーピクニック」と題し、ZOOMで8時間つなぎっぱなしの連続配信を行いました。
当日のタイムテーブルはこちら。
全国に住むメンバーとZOOMをつなぎ、いよいよ8時間の生配信が始まります!
私はデニムプロジェクトの始まりの場所であり、メンバーみんなの集合場所、岡山県倉敷市のDENIM HOSTEL floatさんから配信させていただきました。
オンラインとはいえ「ピクニック」がテーマなので、メンバーは自分の瀬戸内デニムピクニックシートを敷いて配信に挑戦。⑧リレーピクニックの陣頭指揮をとり、企画構成をしてくださった愛華さんはピクニックシートを美しいお花で彩り、さらにランチョンマットやコースターもデニムで揃え、参加してくださいました。
そんな愛華さんによるデニムプロジェクト/メンバー紹介から、⑧リレーピクニックはスタートを切りました。
インディゴ染め体験
(体験:やすか、染め体験指導:EVERY DENIM 島田舜介さん、MC:Junko、にす)
最初のプログラムは、デニムの染料であるインディゴで好きなアイテムを藍色に染める「インディゴ染め体験」です。
『なんとなく気に入らなくなったり汚れて着られなくなったりで「愛せなくなった」服を、“藍”色に染めて復活させてもう一度“愛”してほしい。』
そんな思いから「インディゴ染めワークショップ」を提供されているEVERY DENIMさん。DENIM HOSTEL floatではご宿泊の際に「インディゴ染めワークショップ」をお楽しみいただくことができますが、今は新型コロナウイルスの影響で現地を訪れることができない人も多いはず。
そこで今回のせとかわデニムサンクスマルシェでは、自分が染めてほしいアイテムをDENIM HOSTEL floatに送るだけで、EVERY DENIM の島田さんや floatのスタッフさんがインディゴ染めを施し、あなたの元にご返却するという「インディゴ染めチケット」を出品していただきました。
私がもう一度“愛”したいアイテムはキャンバス生地の白いスニーカー。このスニーカーは家族で台湾に行った時に買ったもので、見るだけで台湾の風景や街の匂いがよみがえる思い出のアイテムです。
上の写真は新品の時に撮影したものですが、履いているうちに汚れてくすんでしまっていたので、今回インディゴ染めで新たな姿に変身させたいと思います。
服だけでなく、カバンやスニーカーもインディゴ染めは可能です。過去にはなんと着物を染められた方もいらっしゃったとか。
島田さんのご指導の元、スニーカーに染色液を揉み込んでいきます。
MCのにすちゃんが過去に滋賀県で開催されたインディゴ染めワークショップで染めたTシャツを見せてくれました。こちらのTシャツ、元々の色はベージュだったそうです。ロゴが綺麗に出ていますね!
こちらは昨年5月にデニプロのプレイベントとして開催したインディゴ染めワークショップで、みなみさんが染めたTシャツ。洗濯を繰り返すうちに少しずつインディゴ色がミルキーブルーに変化したとのことでした。
色が変わってゆくのを楽しみながら、大好きなアイテムを長く使えるなんて最高ですね。
さて、
染めたスニーカーは30分ほど天日干しをして、水洗いします。(島田さんが洗ってくださいました。)
白いラバーの部分もしっかりインディゴに染まりました!大変身を遂げた大好きなスニーカーを履いて、今度はどこへ行こうかな。
リモート工場見学と瀬戸内デニムピクニックシートの舞台裏
(ゲスト:篠原テキスタイル 篠原由起さん、MC:なつき、なつみ)
瀬戸内デニムピクニックシートの生地を提供してくださった篠原テキスタイルの篠原さんをゲストにお招きしてお届けしたのは、「リモート工場見学と瀬戸内デニムピクニックシート」の舞台裏。
MCを担当してくれたのは、井原にお住まいのメンバーなつきさんとなつみさん。お二人はプロジェクト中何度も工場に足を運び、実際にB反デニムを見て触れて、「これだ!」と思う生地をピックアップしてくれました。
篠原テキスタイルさんの所在地は広島県福山市。この福山市と岡山県の井原市や倉敷市でほとんどの国産デニムが織られています。また、こちらの地域には縫製工場や抜染(色を抜く)工場、生地を洗う工場、仕上げ(アイロンやプレス)工場といったデニム生産に関わる企業が集中しています。
それでは早速、リモート工場見学スタート!
まるで本当に工場内を見学しているかのような臨場感あふれる映像と共に、B反デニムが生まれる現場を案内していただきました。「瀬戸内デニムピクニックシート <花曇りの海>」の生みの親・「シャトル織機」も登場。デニムが織られるリアルな現場をご覧いただきました。
篠原テキスタイルさんのリモート工場見学映像はこちらからもお楽しみいただけます。VRゴーグルをお持ちの方は、ぜひ工場を360度丸ごと感じながらお楽しみください。
工場の後は、ショールームへ。いつもデニプロの打ち合わせに伺うこちらのショールームには数百種類の生地サンプルが所狭しと並びます。並べてみると一目瞭然ですが、色も風合いも本当に多種多様!日本のデニム加工の歴史や技術についてもお話いただき、改めて瀬戸内のデニムについてとても勉強になりました。
(上の写真は2019年夏に撮影)
職人さんがデニム生地を検査される様子がこちら。鋭いプロの眼光の先には、世界の名だたるハイブランド御用達の瀬戸内デニム。この検査で僅かにスジが確認された物がB反(C反物)と呼ばれます。
トークの最後に私たちがずっと篠原さんに聞いてみたかったこと。
「初めてEVERY DENIMさんから私たちデニムプロジェクトのことを聞かれたとき、どう思われましたか?」
これに対して篠原さんから頂いたお答えは次のような物でした。
「B反を使いたい方って結構いらっしゃるんです。まとめて引き取って海外に出される方とか、小さく切ってハギレとして手芸屋さんで売られる方とか。
今回もそんな感じかなと思っていたのですが、せとかわのメンバーは・・・熱い!作るものに対する思いがすごく熱かったのが印象的でした。
素材が同じでも、その上に乗る熱量によってできるものは全然変わってくるじゃないですか。だから、ぜひ一緒にやりたいなと思いました。」
いつも親身になって私たちの思いに耳を傾け、理想とするイメージを実現するために全力で支えてくださった篠原さん。B反を提供してくださるのが篠原さんだったから、私たちはここまでたどり着くことができました。本当にありがとうございました!そしてこれからも宜しくお願いいたします。
おとりよせピクニック〜ランチ編〜
(MC:みなみ、まみこ)
おとりよせピクニック〜ランチ編〜では、ピクニックに持っていきたい瀬戸内のイチオシご飯をご紹介しました。みなみさん・まみこさんコンビが織りなすゆるっとした雰囲気に癒されつつ、初めて見る美味しそうな商品の数々にメンバーは興味津々。「それどこで買ったんですか?」「おいしそ〜!!」「見てたらお腹空いてきた」と、大いに盛り上がりました。美味しいだけでなく、パッケージや盛り付け方がかわいいのも、もちろんポイント!
ご紹介したラインナップは以下の通りです。
気になった方はぜひチェックしてみてくださいね。
<ランチ>
●ツバメビール(香川)https://www.gomyobrewing.com
●尾道サルシッチャ(尾道)https://salsiccia.keima-kamaboko.com
●宗紀マスタード(香川) https://sokimustard.com
●鯛めし(愛媛)http://www.kurushima.co.jp/
●牡蠣のオイル漬け https://www.tabechoku.com/products/12502)
●ふくのたね製パン&ワイン(井原)https://fukutane.stores.jp/?category_id=59f1d010ed05e661c1000d3b
Guest talk 〜作り手の言葉〜
(ゲスト:松田彩花、MC:みなみ、まみこ)
ゲストにお越しいただいたのは元DENIM HOSTEL floatの松田彩花さん。松田さんは約150枚の瀬戸内デニムピクニックシートの縫製をお一人で担当してくださいました。
ゲストハウススタッフとしてのお仕事もある中での大量の縫製は大変な瞬間も何度もあったかと思いますが、「いろいろなデニムの生地を縫うことができて楽しかったです」と笑顔で語ってくださいました。
今回はそんな松田さんにピクニックシートの作り手として、制作に込めた思いをお聞きしました。
松田さんが縫製の中でも特に慎重に縫ったのは、ピクニックシートの裏面に縫い付けた4箇所のフックとピクニックシートを丸めて止める紐の部分だったとか。
ジーンズのベルトループと同じ縫い方で仕上げられたこれらのパーツは、布が厚く通常のミシンでは針が折れる恐れがあったそうです。
そこで児島のお知り合いの縫製屋さんに頼んで専用のミシンを特別に借りて縫ってくださったとのこと。
ものづくりの経験がない私たちが、こうして1年間のプロジェクトの中で無事一つのアイテムを完成させることができたのは、プロフェッショナルの方々のお力添えあってこそだったと、改めて感じます。
また、「セルビッチデニム」の魅力を詰め込んだ<花曇りの海>のデザインについて、制作過程のエピソードをお話しいただきました。
「セルビッチデニム」とは、旧式のシャトル織機で織り上げられ、デニム生地の両端にほつれ止めが施されているものを指します。ほつれ止めに赤いステッチが入ったものは通称「赤耳」と呼ばれます。
セルビッチデニムは旧式の織機で生産されるので、生地を織るのに時間がかかります。さらに、旧式の織機で織ることのできるセルビッチデニムの生地巾は、現在普及しているスタンダードなデニム生地巾の約半分。だからこそ希少価値があるのだそうです。
織機のアナログさと、職人さんのの手仕事による「個性」が詰まったセルビッチデニムを贅沢に使用したのが<花曇りの海>です。
二枚の生地をつなぎ合わせ、一枚の大判サイズに仕上げたこのピクニックシート。シート中央の生地のつなぎ目は、一見すると持ち手と同じセルビッチデニムテープが縫い付けられているように見えます。
しかしこのつなぎ目、実はテープではなく生地の端を折り返しているんです。折り幅をセルビッチテープと同じ幅にすることで、あたかもテープを縫い付けたかのような統一感のあるデザインにしたのだとか。このアイデアは松田さんのご提案です。
松田さんの柔軟な発想と、ものづくりに対する真摯な姿勢は、インタビューを通して皆様にもきっと届いたことと思います。
松田さん、本当にありがとうございました。
またお会いできる日を楽しみにしております!
Guest talk 〜自分の手で作るということ〜
(ゲスト:___にまつわるエトセトラ 池上慶行さん、三宅康太さん、MC:みなみ、まみこ)
続いてのゲストは、「______にまつわるエトセトラ」の共同代表・池上慶行さんと三宅康太さんです。
池上さんと瀬戸内かわいい部との出会いは2019年1月のせとかわの交流イベントにご参加いただいたことがきっかけでした。その後も篠原テキスタイルさんでのインディゴ染め体験をサポート頂いたり、デニムプロジェクトに関する相談に乗っていただいたり・・・と支えていただきました。
三宅さんは岡山県の大芦高原キャンプ場の運営や棚田の再生をしていらっしゃいます。
お二人の出会いのきっかけは、岡山への移住だったそうです。元はそれぞれの地で一度就職したものの、働きながらどこか違和感を覚えていたお二人。自分の本当の気持ちと真剣に向き合う中で移住を決意し、やってきたこの岡山の地で出会われたのだそうです。
1993年生まれのお二人。出会ってすぐにお互いの人生観や今度やってみたいことなど話し合い意気投合。その後、様々な活動をご一緒に企画されるようになったのだとか。
「_____にまつわるエトセトラ」という名前に込められた意味とは?
DIYが得意な池上さん。「自分の手でつくらないと分からない」という言葉が印象的でした。
2020年3月よりアウトドア体験の提供とものづくりを中心に活動を始められたお二人。同年6月には山での体験ツアー「WONDER TREK」の提供、体験を最大限楽しむための「mountain coat」の制作、アウトドア・コミュニティの形成を行うためのクラウドファンディングに挑戦されています。(2020年7月21日 プロジェクト成立!)
自然を感じること、体験を通して学ぶこと。そして、本質を探ること。
お二人の手から生みだされる新しいアウトドア文化から目が離せません。
岡山ピクニッククラブがおくる ときめく!ピクニック作戦会議
(ゲスト:岡山ピクニッククラブ 田上さん、MC:にす、やすか)
次のコーナーは、「ときめく!ピクニック作戦会議」。お招きしたゲストは、岡山ピクニッククラブの田上超規さんです。
また、田上さんは岡山市に新しくオープンしたPUBLICというパン屋さんの運営にも携わられています。こちらのパン屋さんフランス料理のシェフが具材やソースまで手間隙惜しまず作られています。美味しいパンを片手にピクニックも良いですね。
岡山ピクニッククラブさんと瀬戸内かわいい部、コラボでピクニックイベントができる日を楽しみにしております。田上さん、ありがとうございました!
おとりよせピクニック〜おやつ編〜
(MC:みなみ、まみこ)
ここで再びみなみさんとまみこさんが再登場!
おやつの時間ということで、ジュースや紅茶、プリン、ジェラートなどご紹介しました。
パッケージがかわいいのはもちろん、地元の食材がふんだんに使われたおやつや、お店のこだわりが詰まったアイテムが次から次へと登場。商品の特徴やおすすめしたいポイントをゆるりとお伝えしました。全てお取り寄せ可能な商品なので、お家時間のお楽しみにぜひどうぞ。
ご紹介したお店の場所は、
瀬戸内のかわいいお店をまとめた“せとかわMAP”にまとめています。
▽せとかわMAP
<おやつ>
●FLOAT LEMON TEA(山口)https://mitsuura.jp/
●温州みかん/ポンカンジュース(愛媛)http://www.muchachaen.jp
●尾道プリン(尾道)https://www.ittoku-go.com/oyatsu/01.html
●MINORI GELATO(香川)https://minorigelato.com/
●季節のジャム(広島)https://www.facebook.com/cosakuu539/
●ジンジャーシロップ(香川)https://homemakers.jp/ginger-syrup/
●プシプシーナ珈琲(香川)http://www.pushipushicoffee.com/
●BOKA NUTS(高知)
●コーヒーバッグ詰め合わせ(岡山)https://kinoshitashouten.shop/?all_items=true
この一年を振り返って
(ゲスト:EVERY DENIM 島田舜介さん、MC:やすか)
最後のインタビューはもちろんこの方、せとかわデニムプロジェクトを通して私たちの夢を形にしてくださったEVERY DENIMの島田舜介さんです。
まずはメンバーにとっては「集合場所」のような思い出深い場所・DENIM HOSTEL floatさんをご紹介。快晴の本日は瀬戸内海が最高にきれいでした。
DENIM HOSTEL floatさんをご案内いただいた後は、1年間のプロジェクトを振り返り。
この「せとかわデニムプロジェクト」は、島田さんと瀬戸内かわいい部が出会い、デニムのB反の存在を教えていただいたことがきっかけで始まりました。「B反デニムを使って小物がつくれないかと思っているんです。」島田さんのその言葉に、最初は瀬戸内かわいい部のメンバーだけでアイデアを出そうと思っていました。
しかし、せっかくならせとかわの活動を通じて出会った「かわいい」に感度が高い人たちと一緒にプロジェクトを立ち上げたら、より良いものができるのではないか?という考え、スタートしたのが「せとかわデニムプロジェクト」です。
プロジェクトを振り返る中で、フィナーレを迎える今だからこそ島田さんに聞いてみたいことをメンバーが尋ねました。今まで様々な方とコラボをされてきた島田さん。「瀬戸内かわいい部とのコラボで印象的だったことはありますか?」という質問に対し、「これだけバックグラウンドも年齢も違う人たちが、一つのことに向かって熱量高く活動できるというのは、本当にすごいと思いました。プロジェクトが終わった後も、地域の産物に継続して関わって欲しいです。」とお言葉をいただきました。
岡山駅の近くのカフェで初めてお会いした時も、DENIM HOSTEL float 改装前のペンキ塗りかけの建物の中でミーティングをした時も、仕事終わりの22:30にイベント内容の確認で駆け込んだ時も、島田さんはいつも笑顔で、熱心に話を聞いてくださいました。
「やりましょう」「大丈夫です」「良いですよ」
その言葉に何度救われたかわかりません。
島田さん、どれだけ言ってもたりませんが、
本当にありがとうございました。
おわりのご挨拶、そしてこれから
最終日のまるはちリレーピクニックの最後に、このプロジェクトの今後について少しお話させていただきました。
それは、来年の春こそは、瀬戸内デニムピクニックシートを持ち寄りみんなで集まり、最高の「瀬戸内デニムピクニック」を開催すること。
そのために私たちは来年の春、また新たなスタートを切ります。今回のイベントでご縁をいただいた方々と青空の下お会いして、その出会いから「何か新しいこと」が生まれることを楽しみにしております。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。
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せとかわ⑧リレーピクニック
EVERY DENIM (インディゴ染め体験・トーク)
篠原テキスタイル(リモート工場見学・トーク)
松田彩花
岡山ピクニッククラブ(ピクニックトーク)
___にまつわるエトセトラ(アウトドア体験)
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まるはちリレーピクニック番組構成:愛華
▽当日の配信動画は Facebookからご視聴いただけます。
https://www.facebook.com/watch/?v=255158755794620
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「せとかわデニムプロジェクト」は、「瀬戸内かわいい部」と「EVERY DENIM」がコラボして立ち上げた商品開発プロジェクト。
瀬戸内のデニムを「かわいい」という切口から見つめ直し、倉庫に眠るB反を活用した新しい商品を作るというミッションを掲げ、2019年春にスタート。商品の企画~販売を通じてデニムや瀬戸内の魅力を発信することをめざして、瀬戸内にゆかりを持つメンバー16人といっしょに活動してきました。
そして今春、企画商品「瀬戸内デニムピクニックシート」を発売。5/30(土)~6/7(日)「せとかわデニムサンクスマルシェ」をフィナーレに、プロジェクトとしてのゴールを迎えました。
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